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ビオラ三保 施設サービス課 介護福祉士
佐藤恵さん (初級)
活かすケアの認定は 正直受けたくなかった
――活かすケアについての第一印象はどうでしたか?
佐藤  活かすケアに関わり始めたのは2018年に活かすケア委員に選ばれたことがきっかけです。
起き上がりや移乗の認定を受けるものという話だけは聞いていました。

正直、認定は出来れば受けたくないなと思っていました(笑)
はじめての「外出活動」と 驚きの効果
――活かすケアの活動は何が重要なのでしょうか?
佐藤  重要なことは、基本動作と外出活動だと思っています。
以前入居者のAさんとケアマネジャーと3人で、ららぽーと横浜に出かけた事があるんです。
そのあとで、すごく喜んでくれたんです。私は車いすを押すだけですけど(笑)
Aさんは以前から「外出したい」っておっしゃっていたのですが、 私は、施設に入居したら外には出してもらえないものだと思い込んでいたのです。
この外出企画があがった時、すぐにAさんが思い浮かびました。
この外出活動の目的は、外出して「楽しむこと」だけではなくて、 帰ってきた後の施設生活の中で、自分の能力を「活かせるようになる」こと。
それが目的です。

Aさんは、手芸や歌が好きなのですが、買い物先のららぽーとでは 手芸の道具やCD、ラジカセなど、いろいろ買われました。
さらにお寿司も食べたんです。
普段あまり食べない方なのに、結構たくさん召し上がっていました。

買い物している時の楽しそうな表情や、食べている時の生き生きしているその姿は 施設にいたら きっと見ることは出来なかったと思います。

今では作った手芸の作品を、職員にくれたりします。
外出活動はその方にとって、生きる意欲につながるのだと実感しました。
Aさんは今でも歌っているし、そのときの手芸材料ももうなくなったので、また行きたいなぁと言われます。 きっと同じような方は他にもいると思います。
「外出活動」は ほかの職員もしてほしい
佐藤  私たちもユニットに入ると、食事や排せつ、入浴等の介助などの毎日です。
介助の量も少なくはないし、大変と思うこともあります。
今回のような外出活動は利用者のための企画ですが、 職員にとっての楽しみにもなると思いました。私はラッキーです(笑)。
他の職員でも出来たらいいなと思います。
活かすケアと声掛けの重要性
佐藤  普段私たちは何も考えずに寝返りも打てるし、起き上がりもできる。椅子にも座れます。

それが困難な利用者に対しては、 まず自分の頭の中で整理して考えて、わかるように伝える。この部分が難しい。
もちろん言葉をあまり理解できない方もいらっしゃいます。

どう誘導すれば良いのか すごく難しい。 つまり声掛けの部分ですね。 ここはもっと経験を積んでいきたいと思います。
ようやく 頭と体で実感できた
佐藤  活かすケア委員になるまでは、起き上がりの経験があまりなかったです。
介護福祉士の試験を受けた時にしたけど、その頃からは時間も経っています。
膝をたてるのはどんな時か等、ようやく頭と体で理解できるようになりました。

移乗の部分では、あまり苦にしたことは無いのですが、 コツを覚えたので、体力を使わなくてもすんなり起きてもらえるようになっています。

やっぱり声掛けは大事な要素だと思います。
聞こえていないかもしれないし、ちゃんと伝わらないと。
わかりやすく理解できるように伝えないといけないですね。
「お姉さん、優しくない」!?
――今後チャレンジしたい事とか ありますか?
佐藤  全部してあげることが良い介助だとは思いません。 自分で出来ることはやって欲しいって思います。
例えば、おやつでカップのゼリーが出ると、 他の職員は全員分のふたを開けて出したりすることも多いけど、 出来る方にはなるべく自分でやってほしいので、 人によっては開けないで出したり、ちょっとだけ開けておいたりします。 開けられる人もいるんです。 そういう小さい動きでもやらないと 次第に出来なくなってしまうと思うんです。
――つまり 寝たきりに近づいてしまうということですね
佐藤  たまに利用者から「お姉さん、優しくない(笑)」って言われるときもありますよ。
もちろん手伝うこともあるけど、その人のためだって思ってやっています。

自分でやりたいと思う方は、まず見守ります。 活かすケアの対象者は全員ではないです。 出来るのにやらない方には「ちょっとやってみませんか?」って声を掛けたりします。
どうやって意欲をもたせるのかが難しいんですよね。
ひとりでも二人でも 出来るようにしてあげたい
――今後したいことって何でしょうか?
佐藤  明確にこれになりたいという将来像はないのですが、 本当に今はコロナ禍で難しいとは思うのですけど、 外出する機会が少ないです。

外出する機会も正月で近くの所だったり、外に出ても敷地内だけだったり。 私たちは普段外に出られるので、花を眺めたり虫の声とかを普通に聴いたりしているけど、 それが出来るのを教えてあげたい。

当たり前のことが施設内にいると出来なくなってくる。
年齢のこともあると思うけど、 外に出ると気分が変わると思う。
もうちょっとやれたらいいな。
今は玄関くらいまでは出られるけど、自分で行けない人もいるし。
一人でもおふたりでも外に出してあげたいです。
新しい発見をもっと増やしたい
――すごく楽しいとか嬉しい時って どんな時ですか?
佐藤  普段しゃべらない方がしゃべるとすごく嬉しいです。 私、しつこく話しかけちゃうんですよね。
どうやったら声出してくれるかな とか探るんです。 たまに歌ってあげたりすると、 利用者がその歌の続きを言ってくれたりする。
そんなことが出来た時は 新しい発見だなって思うんです。 こういうことが出来たんだなって思います。
それってもしかしたら利用者にとっては迷惑かもしれないけどね(笑)。

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